明日の明け方に

あなたのために火をおこそう

朝から夜への別れのために

夜から朝が見渡せるように

小さな火しか点らないこの手にも

あなたのために火をおこそう

あなたが夜に迷わないように

あなたが朝に辿り着けるように

ながいながい夜の空を

凍えながら泳ぎ続けたあなたに

ながいながい夜の空で

灯りをひとつ守り続けたあなたに

いつか明くるあなたの空から

わたしのいるところが見えるように

いつか来る明日の明け方に

あなたのために火をおこそう