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アスペって言われた話

ことによると特定案件なのだけど、もやもやしていて、誰か共有できる人が見つかったらうれしいのでこういう形にしようと思います。

あと、これは主観的な体験に基づく個人的な内容ですので、発達障害発達障害と診断された方たちに対して、なにかもの申したり、判断したり、とやかくする意思はなく、ただ自分がどう思ったかというだけの話として書くものですので、ご理解ください。

 

わたしのゼミの教授は精神科医です。

相談をしていると、話がどんどんずれて、わたしの内面の話ばっかりになってしまうんだけど、そんななかで、わたしが発達障害なのでは、という話になった。

 

わたしは発達障害の講義を受けていたとき、その特性や生きづらさについて「あ~~~わかる…わかるけどわたしは違うと思う…わたしはまだ軽すぎる…」などと思っていたり、ASDの人の書いた本を読んで「あ~~~わかる…」となったりしていた。

でも、わたしは自分のことを、「先天的な偏りを持つ人」ではなくて「後天的な歪みを持つ人」だと思っていたのだった。

その根拠は、わたしの生育歴と、あと本に書いてあったこと。そんなに激しくはなかったけど、心理的に虐待と見なされる扱いをされてきたので、「虐待を受けた子供は発達障害と鑑別のつかない臨床像を示す」という言葉に裏打ちされて、「わたしは後天的な歪みを持ってるだけだから、発達障害ではないけど、健常者でもないからどっちつかずでいやだな」などと思ったりしていて、いっそ診断されたら楽なのかなあなんて思ったりもしていた。

 

実際わたしはASD傾向をはかる尺度の得点も低くて、数字に対するこだわりやらなにやら、典型的にASDとされるような特性はない。(叔父は典型的なそれであるけども)

アスペルガー症候群 診断結果
「55点」
少し自閉傾向があるようです

メンタルヘルス アスペルガー症候群診断
http://atmentalhealth.jp/asperger/

これもこんなだし。

わたしの脳みそのいろんな不具合は、現実で起きていたいろんなことから逃げながら生きてきたせいだと思って、十分納得できる。

 

でも、自分が発達障害だと言われると、腑に落ちることもたくさんある。

一度気になるとやらずにいられなくなってパニックになったり、感情がぐるぐるすると処理できなくなってパニックになったり、離人感みたいなのに少し違って肉体とのバランスが悪かったり、脳みそに閉じ籠るのが好きだったり、意識を半分飛ばして遊んだり、文字にするとうまく表現できないけれど、そういうわたしのいろんな特性が、確かに自閉特有のもので、話をしていてそんな風には見えないけれども確かに感覚が普通ではないのだと先生は言った。

 

わたしは「普通じゃない特別な自分」には憧れていたけど、「普通じゃない異質な存在」なのだと面と向かってはっきり言われて、わたしのこれまでの人生ってなんだったんだろう、なんて感傷的になったりなんかしてしまった。

わたしにとって当たり前で普通だと思っていた感覚や世界やもろもろのすべてが打ち砕かれて、お前の世界はここにはないのだと言われて、よそ者なのだと、外側の人間だから生きるのがそんなにつらいのだと言われてしまっては、なにもかもだめになってしまう。

わたしのアイデンティティは液体だから、発達障害という容器を与えられたら、もうその容器の形になるしかなくなってしまう。

発達障害の勉強をして、大変だなあと思ったりして、きっとそこには自分は違うという安心感があったんだと思う。

 

わたしが今までやっていたのは健常者の真似事だった。

なるほどうまくいかなかったわけだ。不適応を連発したわけだ。そもそもが違った。

開き直ってしまうと、世界はこんなにも生きづらい。

人の音がこわくてたまらない。

人の顔がこわくてたまらない。

虚勢がなくなって、人から発せられる情報の多さに押し潰されて、脳みそを空っぽにしないと耐えられないときがある。

全部生まれつきだったなら、どうしてもっと早く教えてもらえなかったんだろう。

そうしたらもっと楽だったはずなのに。

最近変になったと言われる。

頑張るのをやめただけだよ。

それか、与えられた容器の形になっただけだよ。

 

これを読まれた方のなかには、「お前なぞ発達障害ではない」とか「その程度でそんなこと」とかいろいろ思われる方もいることでしょう。他ならぬわたしがそう思っている。わたしの何もかもに対して、そう思っているのです。